NFTの未来像でやっと納得できるのに出会った


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NFT の捉え方は人によって様々。多くの使い方と未来を示す NFT だから、ある人の NFT 論はとても暗くて刹那的だったり、ある人のは刺激的だったり。そんな中で GaryVee の NFT 論と未来予想の YouTube ビデオは刺激的でかつとても有益だったので意訳した。

ほとんどのネット記事が語る NFT にはうんざりさせられる。やれ「儲かる!」だの「あのアートが**億ドル!」とカンタンな部分ばかりとりあげて、結論はカネでしかない。思い描いている未来像もイマイチなのが多い。

そんな中で GaryVee の語る NFT 論は未来の描き方が鮮明で「おお!これは!」と感じた。GaryVee はアメリカの SNS マーケティング会社の創業者。F ワードを連発して歯に衣着せぬ物言いが痛快なオッサン。もちろん NFT にもかなりの投資をしている。

彼のオフィスにとあるプエルトリコ出身のミュージシャンが今後の NFT の使い方について相談に来た。YouTube ビデオはその相談に GaryVee が回答する様子を撮ったもの。

この記事は「そもそも NFT ってなんですか?」って方向けではないです。あくまで NFT をすでにご存知の方への記事になります。

ここからビデオの意訳 >>>


NFT  はデカく、潰れやすい

(以下は全て GaryVee がミュージシャンに話した内容)

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NFT はとてつもなくデカい。そして潰れやすい。1996 年ぐらいのインターネットと同じ。

1999 年ぐらいまではたくさんの金がドットコムバブルとか言ってインターネット企業に流れ込んできた。その辺のなんちゃって起業家が立てた会社で IT とかネットとかドットコムって名前が付いてれば、内容なんかどーでもよくて、なんでも金が流れ込んできたんだ。

それが2000年に IT バブルがはじけてほぼゼロになった。そうして焼け野原になった市場の中でも eBay やアマゾンはしぶとく残って生き残った。そういう会社は着実に利益を出してたからね。バブルがはじけてダメな会社の掃除が終わった後、生き残ったアマゾンなんかはさらにスピードを上げてトップまで駆け上がっていったんだ。

これと同じことが NFT でもきっと起きる。この話をはじめにしたのはキミらに覚えておいて欲しいんだ。NFT はとてつもなくデカい。そして潰れやすい。今、NFT にはたくさんのなんちゃってアーティストが押し寄せてるだろ。

ほとんどは泡になって消える。潰れやすいんだ。だからって NFT は過小評価はできない。バブル部分を取り去って残った本質部分だけをじっくり観察してみれば分かる。NFT はデカいんだ。

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NFT は業界をひっくり返す

見ててくれ。これからはじまるものの数年で音楽、映画のファンディング、全ては NFT で変わってしまう。

ミュージシャンとして考えてくれ。Tik Tok やサウンドクラウド、インスラグラム、Spotify を活用してファンを集めてるだろ。そうした巨大プラットフォーム上から音楽を発表するのがファンや売上を獲得するための手段だからだ。

ぶっちゃけそんなにいいビジネス取引でもないんだけど、やっぱりデカいプラットフォームには逆らえない。そりゃそうだ、オレもやってるよ。本を発表したり、動画でビジネス解説したり。

これからの NFT 時代にこれがどうなるか。

例えばキミが発表する新曲アルバムにステキなジャケット写真を載っける。そこに NFT を発行してコントラクトをコーディングして、こう発表するんだ。

「この 1 万個の NFT はオレの新曲アルバムだ。音楽を聴ける、だけじゃない。アートを見れる、だけじゃない。ファンクラブの会員って訳でもない。もはやそれら全部を足した以上のモンなんだ。最初の1万人のみんなはこの NFT を持ってれば、この音楽にからんだ収益の20%を分けて受け取れるんだ。持ってる限り永遠に。一緒にこのプロジェクトを楽しもうぜ」ってな。

この仕組でファンはもうただのファンじゃなくなる。言ってみれば1万人のコアなファン達がレコードレーベルになるんだ。

だいたい既存のレコードレーベルの販売力ってピンきりだろ。大手 SNS プラットフォームのやり方はなんだ。「やりたいだけやってくれ。人気が出るかはあなた次第」って感じだ。

NFT を元に集まる最初の1万人のコアファンによるレコードレーベルのパワーは計り知れない。クレイジーだ。

あんたはファンとの繋がりをどう持つか?それがバーチャルでも現実世界でも。NFT を使ったファンとの繋がりはデジタルコントラクトでその効果が半永久的になる。結果的には「ファンに対してどう向き合うか」これがすごく重要になる。

だから NFT ってのはすごく危険なんだ。ナップスターよりサウンドクラウドより Tik Tok より音楽ストリーミングなんかよりも、もっと NFT は破壊的で危険なんだ。

今までお金の儲け方を担ってたのはレコードレーベルであったりした。それが Spotify になったり、Tik Tok になったりサウンドクラウドになったりしても結局はほぼ同じだった。でも NFT になった途端に全ては激変する。なぜなら自分でレコードレーベルを設計できるんだ。5ミリオンドルがあんたの懐にたった一晩でころがりこんだりもする。ロイヤリティの入り方が違う。これは世界を変える。

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言っておくけど NFT のことをクラウドファンディングとかファンクラブとか思ってたらそれは違う。

ビートルズにも1960年代にファンクラブとやらがあったと思う。メンバーの特別写真を封筒に入れて郵送したりな。でもファンが飽きてファンクラブを辞めたり、その写真を誰かに売ったらそれで終わり。

NFT は違う。転売するたびにロイヤルティが入る。転売って行為すらファン活動の一部になるんだ。しかもそこを自分で設計できるんだ。言い方がないからファンクラブって例え話で使ったりするけど、本質はかなり違う。

だから自分が「何がしたいか」が出発点なんだ。アートだけじゃなくコントラクト、約束なんだ。

->> 意訳終わり


まとめ

実はこの GaryVee のビデオは初めて観た時から「これは!」と感銘を受けた訳ではなかった。最初は「ふーん。そうなのか」ぐらいの認識でしかなかった。当時は「どうやら NFT というものが流行ってるらしい」ぐらいの気持ちでしか観てなかったからだ。

それでいろいろと NFT や NFT アートについて観たり、読んだりしてるうちに次から次に出てくる「NFT は儲かる!」「NFT で儲けた!」って話にうんざりしてきていた。ずっと心の中に「それだけじゃないんじゃないの?」という気持ちがくすぶっていた。そんなある日に「そういえば GaryVee がなんか言ってたな」と思って改めて見返してみて「あーなるほど」となった。

ここで言ってるコンセプトをそのまま形にしたのは NFT 界にもLoot Project などたくさんある。ただその他大勢の声のデカい自称アートコレクターの儲かった話に吹き飛ばされて、あまりメインの話題にはなっていないようだ。

本当に NFT に未来を感じていて NFT が人類を前に進めるにはここに書かれたような発想を持ってる人達だろう。

別に NFT アートがそんなに悪いとも思わないし、NFT を投機目的で使う人がいてもいいと思っている。わいわいと NFT が盛り上がるのはお祭り的で面白いし。ただいつか NFT バブルもハジケる。ハジケたバブルの後でも生き残って後世まで活躍するのは、しっかり未来像を見据えて実装していく人達。

そんな NFT プロジェクトを作りたいと思っている方なら、このビデオが示唆する内容はかなり参考になる、と感じたのでブログ記事にした。

GaryVee の本はアメリカでは人気のようだけどなぜか日本語訳がない。


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