ジャバ・ザ・ハットリ
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コロナで変わった観光業の未来をクロアチアで感じた

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旅行でクロアチアに行ってきた。クロアチアはアドリア海を挟んでイタリアの対岸に位置する国。周辺には様々な島々があって、美しいビーチを求めてヨーロッパ中から観光客が訪れる。休暇を楽しみながらも、いろいろと発見があった。


どんな場所もスマフォ次第

クロアチアでもスマフォ革命の影響が隅々まで及んでるのを感じた。もはや地球上で人間が居る場所は全てスマフォのわずか数センチ四方のディスプレイに支配されているようだ。

クロアチアの街やビーチは本当に美しい。ビーチや街、レストランを訪れる中でひとつ「なんだ?ここは?」という場所があった。

それは内戦の傷跡を残す、ある島の丘の頂上に建てられた砦。昔からあるのだがメンテナンスされておらずボロボロのまま保存されている。ネット上で口コミを見ると誰もが変なコメントばかりを入れてた。

  • 砦からの眺めは最高にいい。ただしあなたに勇気があれば。
  • 来るな!
  • クレイジーだ。意味が分からん!

面白そうだし、船に乗ってその島まで行って歩いて山を登って見に行った。そしたら本当に1番眺めのいい高い場所にボロボロの砦があった。入り口には看板が立ててあって6ヶ国語ぐらいで注意書きがあった。英語は「登ってもいいけどあなたの責任で」って書いてあった。

中に入ると本当にすげー危ない。断崖絶壁の上に砦があって本来あるべき壁がボロボロに壊れてる。壊れた壁の隙間から下を覗くとめちゃ高い。ちょっと間違って落ちたら絶対に死ぬような高さだった。しかも島の丘の1番高い場所にあるから海からの風がビュービュー吹いて崖の底に吹き飛ばされそうになる。歴史的には意味のある場所なのだが、もうそんなこと言ってられないぐらいに怖い。

しばらくしたら次から次にスマフォを手にした若い観光客達が来て「おおー!」とか連発してギャーギャー怖がって遊んでた。

本気でこの調子だったらいつか誰かが落ちて大事故が起きそうな気がした。それぐらいなにも管理されなかった。ただし景色は絶景だった。

リンクを貼って場所を指定して、誰かがあそこで事故にあったらイヤだからそこまでは書かない。しかしそんな場所にスマフォを手にした若い人達が集まる理由は主に英語で口コミをたくさんみんなが書くから人を呼ぶ、理由はこれしかない。

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もう元には戻らない観光業のこれから

クロアチアは立派な観光立国だ。その反面あまり IT スタートアップなどの産業は聞かない。ちょっと地元の人と話したけど「クロアチアでやる気のある人はだいたいアメリカや、ロンドン、ベルリンに引っ越しする」って言ってた。確かに街を見渡しても美しい街ではあるが、ベルリンにあるような IT スタートアップの空気を感じることはあまりなかった。

ただホテルのロビーやカフェで仕事をしている人をたくさん見た。そんな風に仕事をしている人はほぼ英語で会議してるので、なんの仕事かだいたい分かった。IT 系だ。

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泊まったホテルのロビーでもちょうど仕事の会議している若いエンジニアが居た。会議が終了した段階でちょっと声をかけて聞いてみた。彼はシアトルの IT 企業に勤めていて、バケーションと仕事をかねてヨーロッパに旅行に来ている、と言っていた。

そういう人達が本当に増えているのを感じた。コロナがあったことでオフィスに行く必要性が見直されて、仕事の方法、休暇の取り方が変わってしまった。今でも観光業の人達のビジネス状況は深刻で「いつかコロナ前の状態に戻って欲しい」と願っている声もあるようだ。

ただクロアチアのホテルのロビーや美しい海の見えるカフェで仕事する人達を見た後に「これはもう元に戻ることはないな」と確信した。 別に観光業がダメになる、なんてことはない。これかも伸びていく産業だろう。

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前述の若いアメリカ人 IT エンジニアもおそらくいい給料をもらっている。お金を観光地に落としてくれるいいお客さんに違いない。ただ彼のニーズにホテルがしっかり応えているかは疑問だ。

会議の途中で彼はよく「え?!また?!マジかよ。今は声聞こえてる?Ok。じゃあどこまで聞いてくれてた?このホテルの WiFi イマイチなんだよね」とか言っていた。

働きながらバケーションを取る人達のニーズは、これまでの観光客のとはちょっと異なる。これから伸びる観光業のひとつとしてそんなニーズをしっかり捉えたモノもある気がした。


まとめ

やはり旅の刺激は格別だ。ただ単に美味いモン食っただけでも幸せになるし、周りの景色が変わると脳細胞の違う部分が刺激されていろいろと考えることになる。クロアチアの旅行記のわりにどこの何も紹介していないけど、そこで感じたことの方が重要だと思ったのでこんなブログ書いた。

まーそれはそうと、クロアチアめっちゃいいところでした。

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