ジャバ・ザ・ハットリ
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日本に居ながら海外の会社にリモートワークで働いていい給料をもらう方法

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リモートワークをして Zoom で東京のオフィスに繋ぐんだったら、ロンドンやカリフォルニアに繋ぐのも同じ。だったら給料の高い英語圏の会社の仕事をした方が有利だと思う。

これを読めば日本に居ながら海外の会社からそれなりのいい給料をもらって働くことが可能になるはず。そうしてリモートでずっと英語を使って働いていれば、英語もかなり上達するし。

ずっと海外で働いてきて、それぞれのチームに必ず世界のいろんな場所からリモートで働いているメンバーが居た。現に今の職場にもアイルランド、ロシア、イスタンブールからリモートで入ってるメンバーがいる。彼らからも聞いた話しなどをまとめた。コロナの影響もあって IT 系の会社がエンジニアを募集する際に「オフィスに来て働いてもらう」という意識が希薄になったし、このチャンスは現在進行系で拡大しているのを日々感じる。

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オフショア開発を再定義する

まず「オフショア開発」というと日本の IT 企業がアジアの単価の安そうな国に発注する、なんて発想を持っている人がほとんどだろう。もうそういう時代ではなくなって、日本はすでに賃金の安い国、物価の安い国になっている。

OECD の統計では日本の平均賃金は25位で、韓国やスペイン、イタリアよりも下位になる。上位には北米やヨーロッパとシンガポールなどの一部のアジア諸国が入っている。

政治家でもないのにそんな国ごとの統計数字に悲観する必要なんて一切ない。ただ IT エンジニアの場合は日本のエンジニア単価は北米やヨーロッパに比べてかなり安いという事実の前にやるべきことは単純。単価の高い場所から仕事を取ってくればいい、になる。

現代のもっともイケてる「オフショア開発」は日本からの発注側オフショア開発ではなく、外国から仕事をとって外貨を稼ぐ側のオフショア開発だと思う。

求人数

「そもそもそんなにリモートワークの求人数があるの?」と疑問をお持ちかもしれないが、ハッキリ言ってめっちゃある。こちらの英語の求人サイトで少し調べてみればたくさんあるのが分かる。

もし現時点で日本でリモートワークで働いている方で日本語で検索した際のヒット数やら給料のイメージを持っていたら、それとはまったく別であることを意識した方がいい。英語で調べて全世界に目を向ければ当たり前だけど、リモートワークの求人は星の数ほどある。ポイントは英語で検索すること。日本語で検索してしまうと日本国内向けの求人しか見つからない。

給料

ほとんどのケースで日本で働くよりいい給料がもらえる。こちらのサイトにリモートワークで働いている人達の給与データが載っている。ずらっと表が出てくるからフルリモートでフィルターをかけて出てきたのが給与。求人票にも参考給与が出ているし、それらを見比べてみると日本より高い給与をとっている例がたくさんあるのが分かる。

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https://remotive.io/salaries より

海外移住向けのウェブサイトなんて運営しているから、そこそこ日本人エンジニアで海外に渡った人達についても詳しい。そこでハッキリ言えるのは海外でまーまーいい給料をもらっている人達というのはそのまま「いい給与もらう=技術力高い」ではない。彼らは英語もできるし勘違いされやすいが、実は違う。(失礼な言い方ですみません)彼らの給与が高い理由は「給与の高い地域の会社に勤めてるから」になる。「給与の高い会社」ではない。「給与の高い地域の会社」だ。

詳しくはこちらの書評『年収は「住むところ」で決まる 』を見てください。

そうは言っても人それぞれに人生のステージがあり、誰もがイキナリ「さあご家族を連れてロンドンに引っ越ししましょう」となる訳でもない。そこでリモートワークである。これなら住まいを変えずにいい給料とおもしろそうな仕事にアクセスできる。

英語

英語は勉強するしかないのだけど、基本的に仕事の英語は日常会話よりもカンタン。なぜならどんな人でもその職業のことについては知っているから。日常会話のようにイキナリ知らない話題をふられて会話を続けるなんてことはない。

エンジニアであればその分野に沿った英語を覚えておけば基本は Ok。おそらく最初に訪れる英語の難関は採用面談になるだろう。応募先の会社に書類を提出して無事に書類選考を通過したら「Zoom で面談しましょう」となる。これがわりとやっかいでいろいろ技術的なスキルをその場で試されたりするのでしっかり英語で答えないといけない。

英語の面談対策についてはシティーズという海外転職向け Q&A サイトにいろいろ掲載されているのでぜひご覧ください。質問もあればぜひご投稿ください。

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時差

もしヨーロッパや北米の会社で働くと時差がまったく違うし、日本からだと夜中に働かないといけないからしんどい、と心配されるかもしれない。ただずっと現地で稼働している間に同時刻で働く必要もない。現に今の私の勤め先では極端にタイムゾーンが異なる国からリモートで働いているメンバーはそんなにずっと同じ時間で働いてない。ベルリンで朝10時から夕方6時まで働いている間にリモートのメンバーとは朝だけ一緒とか夕方だけ一緒とかある。そこは会社との交渉次第。

それと英語圏の職場で人の退勤状態をいちいち監視するような文化はない。遅刻があっても成果さえ出せば Ok という文化だ。逆にマジメにずっと皆勤賞でも成果が出てなければクビだし。仕事がダメならスパっとクビにしてしまうのにいちいち勤務状況の監視なんで面倒くさいし誰もやらない。

それでも「どうしても時差が気になる。現地の会社と同じ時間帯に働きたい」という人にいいアイデアがある。それは北米やヨーロッパではなく、オーストラリアやニュージーランド、シンガポールの会社にリモートワークをすること。これだったらほぼ同じ時間帯での就業が可能。これらの国にはリモートワークの仕事がたくさんあるし。

面白い仕事

面白い仕事の定義はそれぞれだが、仕事をするメンバー構成による部分もあるだろう。海外から募集しているリモートワークの求人票によく書かれている文言にこういうのがある。

当社は人材採用や人材の昇降格基準において人種、国籍、性別、宗教で判断することは一切ありません。

これは法律に定められている部分もあるが、実際にオフィスの様子を見れば本当にメンバー構成が多国籍多人種で「偏見的な判断がされていないこと」を感じる。そうなるとちょっとした Zoom 会議でも楽しくなってくる。

私は現在の会社で Zoom 会議をするとだいたい7 − 8人のメンバーと共に話しをするのだが、メンバー数 ≒ 国籍の数になっている。同じ国籍のメンバーがその会議に2人以上存在することはとてもマレだ。そうなると画面から見える人の姿、髪の色、英語のアクセント、そいつから出てくる発想、これらが全て違う。違いは本当に面白いし、刺激になる。

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まとめ

最後の最後はご本人の決断次第。こんなブログ記事を読んだところで「海外の仕事を英語でするのがおもしろそう」なんて思う人は1%以下だろう。さらに「やってみようかな」なんて意識する人も1%以下。実際に行動に起こす人なんてそのまた1%以下。基本は誰もやらないだろう。

でももし本当にあなたが行動に移したら刺激的だしきっと楽しいと思う。行動すれば必ず問題にぶち当たる。なんか英語の面談がうまくいかない、英語の履歴書の書き方が分からない、などの疑問が出てくるはず。疑問やご質問があればぜひシティーズに投稿ください。いろんな経験者から有用な回答が得られます。

それとこうした日本から海外の会社にリモートワークで働こうとする人のためのウェブサービスを考えている。もしなにかご意見があればぜひください。

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