ジャバ・ザ・ハットリ
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次世代スマフォのあり方を再定義したAmazonのFireタブレット

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    ジャバ・ザ・ハットリ

Amazon の激安 Fire タブレットを買ってしばらく経ったのでそのレビューを書いた。

仕事がら常に最新のスマフォに触れている。いつもデスクには iPhone4 から最新の iPhone6s までの歴代機と Android がそれぞれのバージョンと主要メーカーのがデバッグ機として置いてある。それだけのスマフォを毎日ゴチャゴチャ触ってデバッグして仕事してたら、それぞれの端末の特徴なりそれを作った会社のスマフォに対する考え方などが把握できてくる。

Fire タブレットなんて普通に見たら「とにかく安いタブレット」で、最新の iPhone や iPad に比べればかなり見劣りする。
しかしたくさんの機器に触れているエンジニア目線で見ても「コレにはなにかがあるのかも?」と心を離さない変な感じがずっとあった。なので試しに買ってみた。

Fire タブレット 8GB、ブラック
Fire タブレット 8GB、ブラック
出版社/メーカー: Amazon
発売日: 2015/09/30
メディア: エレクトロニクス

使って気が付いたのは Fire タブレットはもう次世代スマフォのあり方を再定義してしまっている、ということ。

初代 iPhone から iPhone4s まで、つまりステーブ・ジョブズが存命の時代には確実に「新しいスマフォに対するトキメキ」があった。新しいのが出るたびにそのデザインと新機能にいちいち興奮して「次のは ○○ って新機能が入るらしいぞ!」などと言っていた。WWDC なんて毎回リアルタイムでチェックして、その後も何度も見返してジョブズのプレゼンのセリフとか暗記してしまうレベルだった。

それから時が経って今となっては次の新しい iPhone がどうであろうか、正直どっちでも良くなってきた。WWDC も要点だけウェブでチェックして終わり。

iPhone やスマフォはほとんど全ての人に行き渡ってコモディティ化したのだ。イチイチその機能やスペックを論じる時代では無くなり、その代わりにユーザーの関心が「そのスマフォを何に使うか?」に移行した。

そこで出てきた Amazon が Fire タブレットを通して訴えるメッセージが極めて痛快で気持ちがいい。そのメッセージとは

「スペックは絞って端末代は究極の低価格でいい。その代わり Amazon プライムが提供する充実のコンテンツを存分に楽しんでくれ!」だ。

プライム会員になった場合、プライムビデオを通してそこにある映画はダウンロードし放題。音楽もプライムミュージックを通してダウンロードし放題。Kindle 本も月1冊無料でダウンロード可能。

少し前まで制限されていたマイクロ SD カードも今ではコンテンツを入れられるようになって125 G まで容量増やせるし、Google Play も入れれば Android アプリもインストールし放題。なんかアマゾンの無敵感が半端ない。
Fire タブレットを手にしてから、生活が変わった。やはり映画やドキュメンタリーなんかのしっかり考えて作られた映像コンテンツに接すると生活の質が濃くなる。

今まで iPhone を使ってやっていたことと言えば各種の SNS の投稿をながめたり、ニュースをチェックしたり、地図を使ったりとその程度。良質の映画やドキュメンタリーをまるまる1本 iPhone で観る、なんてことは私はしなかった。いくら iTune で映画を買うかレンタルすれば iPhone でも観れますよ、と言われても何かが違う。
そのレンタル料を払って、映画を iPhone の小さな画面で観るのか?という迷いがあった。

ところが Fire タブレットは違う。「無料だしどんどんダンロードして観てみてね(ハート)」と言われるのだ。次に観るつもりの映画やドキュメンタリーは常に5,6本ダウンロードして入っている状態だ。これでいつでもどこでも映画が視聴できる。しかもサイズは7インチでちょうど観やすい。画質も予想外に良好でアマゾンがそのため だけ に作った意気込みを感じる。
生活における観る映像、聴く音楽、読む本の全てがアマゾンに囲い込まれてしまった。もしこれに多額の料金がかかるのなら考え直すが、ここまで楽しんで年間 3900 円、月にするとたったの325円。
月々たったの325円でこんなに充実したコンテンツを提供している会社を他には知らない。アマゾン恐るべし。
もうアマゾン無しでは生きていけない。

今までスマフォの新機能に一喜一憂して、iPhone を高額な2年縛り契約購入とかやって、結局それでやることと言えばツイッターのつぶやきを眺めるだけ、とか一体自分は何をしていたんだ、とふと思ってしまう。

次世代スマフォによってデザインされたユーザー体験というのはもう充実したコンテンツとセットでなければ成り立たない時代になったことを Fire タブレットを持って実感できた。正直これは説明されても感覚的なところは分からないような気がする。持ってみてはじめて体感できる感覚だった。

Fire タブレット 8GB、ブラック
Fire タブレット 8GB、ブラック
出版社/メーカー: Amazon
発売日: 2015/09/30
メディア: エレクトロニクス

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